リバウンド式硬度計とは、リーブ硬さ計やエコーチップ硬さ計とも呼ばれており、金属の硬さを簡単に精度よく測定することができる装置です。
測定値は、HB(ブリネル)、HR(ロックウェル)、HV(ビッカース)、HS(ショア)等の色々な単位に自動で換算表示することができます。
硬度計のインパクトデバイスには、幅広い用途で使用できる汎用タイプの他、軽く小さい物や硬化層の硬度測定用や、鋳造品・鍛造品等の表面が粗い金属の硬度測定用等、様々な種類があります。
リーブ式という方式を採用しています。インパクトデバイスという、ばねとチップが内蔵されたセンサを試験体に当て、チップが試験体に落下するときの速度と、反発して戻ってきた時の速度差から、硬さを測定します。
リーブ式は、リバウンド式、反発式、エコーチップ式、EQUO式とも呼ばれています。
簡単にできます。本体の表示設定を変更するだけで、ロックウェルやヴィッカース、ショア、ブリネルに変換して表示することができます。
平面、円柱、球体の測定が可能です。
ただし、円柱や球体の測定には、サポートリングが必要です。またRの程度によっては測定できない場合もあります。インパクトデバイスが試験体にしっかり密着し、検査時に測定物が揺れない(安定している)ことが、正確な測定に必須の条件です。
インパクトデバイスの先端に、サポートリングをつけることで、測定できます。
サポートリングは12個セットになっており、湾曲の角度によって、使い分けることができます。
詳細は、サポートリングのページをご確認ください。
以下の2点がまず重要です。
次に、重さ、厚さ、粗さが測定基準を満たしていることが大切です。測定基準は、ページ上の、仕様の欄に記載している表をご確認ください。
校正証明書とは、国家標準にトレースされた標準器を基準にした測定体系のもとで校正が行われ、その結果がメーカーの仕様を満足していることを証明する書類です。
NDTマートのリバウンド式硬度計には、ほとんどのモデルで校正証明書が付属しているので安心してご使用いただけます。
試験体の重さ、厚さ、表面の粗さなどにより使い分けます。
標準のインパクトデバイスはDタイプで、汎用性が高く幅広い用途で使用できます。
Cタイプは軽くて薄い物や熱処理後の硬さ確認向け、Gタイプは鋳物や厚くて重い物向けです。
詳細は、インパクトデバイスのページをご確認ください。
KH-300以外は、横向きや上向きでも測定が可能です。
インパクト方向補正機能により、チップの落下・リバウンド速度が補正され、どの向きでも正確な硬さを測定することができます。
(インパクト方向は、あらかじめ設定する必要があります。)
以下の理由が考えられます。
原因として以下の2点が考えられます。
実際と異なる値が表示された場合は、まず付属のブラシでインパクトデバイスの内部を掃除してください。
それでも改善されないときは、インパクトデバイスの消耗が原因と考えられます。
測定値が常に一定の幅でずれている場合は、補正値を入力することで対応できます。
詳しくは取扱説明書をご確認ください。
問題なく測れます。熱処理後の硬さ測定には、インパクトデバイスCタイプを推奨しています。Cタイプの場合、硬化層の厚さが0.2mm以上あれば測定可能です。
残念ながら測定できません。
正確な硬さを測定するためには、塗装を剥がして測定する必要があります。
問題なく測ることができます。
インパクトデバイスGタイプが鋳物の測定に適しています。Gタイプは、表面が粗くても測定可能です。
JISでは、リバウンド式硬さ測定についての規定がありません。
このため、当社が制定した基準をもとに校正を行っています。校正試験片には、トレーサビリティーがとれた山本科学工具(株)製の試験片を使用しています。
0.5mm程度です。
インパクトデバイスのタイプや測定物の硬さにより、多少異なります。
詳細は、インパクトデバイスの仕様比較表をご確認ください。