超音波検査は、超音波の「異なる物質の境界面で反射する」「指向性が高い(直線的に伝播する)」という2つの特徴を利用し、厚さ測定や、材料内部のきずを確認する検査手法です。検出能力に優れ、しかも安全性が高い検査手法のため、非破壊検査の中心的な検査手法として利用されています。NDTマートでは、超音波検査機器に特に力を入れており、超音波厚さ計・超音波探傷器はもちろんのこと、探触子やケーブルも豊富に取り揃えています。
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<超音波とは>
超音波とは、人に聞こえない高い周波数の音のことです。人が音として感じる周波数は20Hz~20kHzで、20kHzより高い音波のことを超音波と呼びます。超音波厚さ測定や超音波探傷試験では、5MHzの周波数が主に使用されていますが、きずのサイズや厚さ(ビーム路程)など、用途・目的に合わせて1MHz~20MHz程度の周波数も使用されます。
<音速について>
超音波の伝わる速度を「音速」といいます。音速は一定ではなく物質により異なります。さらに、同じ物質でも組成や粒子の配向、温度により、音速は異なり、特に鋳造品やプラスチック、複合材などでは、その差が大きくなります。
超音波検査では、音速と伝播時間を基に厚さやきずまでの距離を計算するため、検査対象物の正しい音速を知ることは非常に重要です。
<音響インピーダンスについて>
超音波は、異なる物質が接する境界面で反射しますが、境界面ですべての超音波が反射するのではなく、一部は透過していきます。反射する超音波と透過する超音波の割合は、音響インピーダンスにより決まります。それぞれの物質の音響インピーダンスの値が近い場合は、透過する超音波の割合が大きくなり、値が離れている場合は反射する超音波の割合が大きくなります。
<接触媒質の必要性>
探触子と金属や樹脂等の測定物の間には空気の層が介在します。探触子と測定物は固体ですが、空気は気体のため、それぞれの音響インピーダンスは大きく異なります。このため、境界面で反射する超音波の割合が極めて大きく、探触子から測定物には超音波がほとんど透過しません。
このため、超音波検査では、探触子と測定物の間にカプラントと呼んでいるゼリー状の液体を塗布します。探触子と測定物の間に液体を塗布することで、音響インピーダンスの差が小さくなり、一部の超音波が透過するようになります。液体には、専用材のカプラントの他にも、水、油、グリセリンも使用されています。
超音波検査は、自動車、航空機、鉄道、建築等の幅広い分野で、材料内部の欠陥検出や、溶接部の検査、接着・剥離検査、腐食検査、部品の加工精度管理等に使用されています。初めてのご使用で不安な場合も、NDTマートに是非お問い合わせください。スタッフが丁寧にご案内します。
超音波厚さ計は、測定物の片側だけから厚さを測定できるため、ノギス・マイクロメーターで挟み込むことができない配管や板の中央部も切断することなく測定することができます。一般に厚さ計は腐食検査に使用されることが多く、パイプやタンクなど外観からの発見が困難な、内面の腐食状況などを調査し、構造物の安全性の確保をはかっています。
超音波探傷器は、溶接部や材料内部の割れやきずの検査に適した検査装置です。超音波を伝播させ反射した信号を受信することで、きずの有無だけでなく、位置、大きさも推定することができます。測定方法には、垂直探傷と斜角探傷の大きく2つの方法があります。
また、超音波厚さ計では測定できない厚物や高減衰材の測定も可能です。
フェーズドアレイ探傷器は、試験体の内部状態を画像化することができる全く新しい探傷器です。探触子を動かさなくても任意の方向に超音波を収束できるため、複雑な形状の試験体にも適用できます。
また、探傷結果を画像で評価するため、従来の超音波探傷に比べ、欠陥の位置や大きさ・形状を推定しやすく、急速に普及が進んでいます。
探触子とは、超音波の発信と受信を行うセンサーのことで、超音波厚さ測定や探傷試験で必須のセンサーです。プローブやトランスデューサーとも呼ばれています。
NDTマートでは、コストパフォーマンスに優れた海外製の探触子から、国産の高性能な探触子まで、様々な種類の超音波探触子を販売しています。
探触子と超音波探傷器や厚さ計を繋ぐ際に使用するケーブルです。
マイクロドットやレモ、Gなど様々なコネクタ(接栓)を用意しています。
一振動子用、二振動子用共に1本から販売しています。ご希望に応じてカスタマイズも可能です。
各種コネクタ(接栓)に対応した変換コネクタです。
変換コネクタがあれば、1本のケーブルで様々なコネクタに接続できます。使用する装置やプローブのコネクタ形状に合わせて選定してください。ご希望に応じてカスタマイズも可能です。
超音波探傷器用の試験片を中心に、超音波厚さ計用の対比試験片やフェーズドアレイ探傷器用の試験片を取り揃えています。
社内教育に最適な溶接欠陥試験片と、超音波探傷実技試験(UT1/UT2)で使用する試験片を模して製作した実技試験模擬試験片も扱っています。
超音波の伝達に大変優れた高性能なカプラントです。ゼリー状のため垂れづらく、側面や天井面、粗い面の測定にも適しています。
水や油よりも超音波の伝達に優れているため、より信頼性の高い厚さ測定・探傷を実現します。398℃まで使用できる高温用カプラントも扱っています。
0.001mm表示・リアルタイム波形・メモリ
通常2~3週間以内
PM-5DLは、0.25mmの薄物から測定可能な、0.001mm分解能の精密検査用超音波厚さ計です。
新設計のプラットフォームにより、従来機種よりも大幅に測定精度を向上させました。
最大・最小値表示、差厚測定モード、スルーペイント・マルチエコーモード、大容量のデータロガー等、多彩な機能を備えています。
さらに、リアルタイムAスコープ表示機能と、閾値(ゲート)・感度の調整機能により、エコーを確認・調整しながらの測定が可能で、より信頼性の高い測定を実現しました。
¥401,500
全長70mm超軽量モデル
通常3~5週間以内
世界最小クラスの超音波探傷器
PC・タブレットへUSB接続するだけで探傷器へ早変わりします
PCやタブレットに接続して使用するため、一般的な探傷器に比べ大画面ではるかに見やすく、快適に検査を行えます。また、測定画面やメニュー画面が非常にシンプルなため、難しい操作は一切必要ありません。
※本製品にはポイントは付与しません。
¥539,000
高性能デジタル超音波探傷器
通常3~5週間以内
日本非破壊検査協会「非破壊試験技術者資格試験UT1,UT2」及び
全国鐵構工業協会「建築鉄骨検査技術者(製品・超音波)資格試験」実技試験持込み認定機種
必要な機能・性能だけに絞ったからこそ実現できた、一流メーカーのお手頃モデル
JIS Z 2352(超音波探傷装置の性能測定方法)準拠の書類付き
ご購入者には、垂直探触子&70度斜角探触子(5MHz、一振動子)、プローブケーブルをプレゼント!
¥682,000
高性能デジタル超音波探傷器
通常4週間以内
世界最大級の8インチディスプレイを搭載した高性能超音波探傷器
400Vの強力なパルス電圧、20~1,000nsで調整可能なパルス幅、13種類のフィルター(周波数帯域)など、素晴らしい機能・性能を標準搭載しています。
使い勝手にもこだわり、本体の両サイドにはコントロールノブを配置、回転だけでなくプッシュ操作にも対応し、直感的な操作を実現しました。
IP66に対応した堅牢なアルミニウムハウジングにより、どのような場所でも安心して検査を行うことができます。
¥902,000
16チャンネル
コストパフォーマンスと高性能を両立させた新生代フェーズドアレイ探傷器が誕生
今までの探傷器では実現できなかった、次世代の非破壊検査を実現します
¥2,178,000
32チャンネル
SyncScan2はハイエンドの超音波探傷器で、PA32:123PR PAUTと2チャンネルTOFDを有し、PA、TOFDの効果を最大化します。
¥4,180,000